「オーケストラってどんな楽器が、使われているの?」「楽器のことを、もっとよく知りたい」クラシックを聴いたとき、こう感じたことはありませんか?実は、作曲家や曲のことだけではなく、楽器のことも知っていると、もっとクラシックを楽しむことができるんです!
この記事では、オーケストラで使われる楽器について、徹底解説します。オーケストラでの演奏経験がある私が、わかりやすく解説しますので、安心してくださいね。さらに、楽器の魅力がたくさん詰まったおすすめの曲も、併せて紹介します。
ぜひ最後までお読みください!
オーケストラってなに?
そもそも「オーケストラってなに?」と思っている人はいませんか。なんとなくはわかるけど、説明してと言われると、難しいですよね。
最初に、少し説明します。
オーケストラとは、主に弦楽器、管楽器、打楽器の3つで構成されていて、曲を演奏する音楽集団のこと。世界にはたくさんのオーケストラがあり、「管弦楽団」「交響楽団」「フィルハーモニー」などと呼ばれています。呼び方は違いますが、内容はほとんど同じ。
「オーケストラってなに?」と聞かれたら「弦楽器、管楽器、打楽器が使われている音楽集団」と答えられればOK!
オーケストラで使われる楽器を知ろう!
オーケストラのことがわかったところで、使われる楽器について紹介しますね。
曲によって、使われる楽器が少し変わることもありますが、基本的なものを載せています。
下記の表を見てみてください。
弦楽器 | ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバス |
---|---|
木管楽器 | フルート、オーボエ、クラリネット、ファゴット |
金管楽器 | ホルン、トランペット、トロンボーン、チューバ |
打楽器 | ティンパニ、ハープ、スネアドラム(小太鼓)、マリンバ、シロフォン(木琴)、ヴィブラフォン(鉄琴)など |
弦楽器
オーケストラには絶対に欠かせないのが、弦楽器。その名前のとおり、楽器に張られている弦を弓で弾いて、音を出す楽器です。
管楽器や打楽器は、曲によっては出番がないということも、よくある話。しかし、弦楽器の出番がない曲というのは、聞いたことがありません。まさに、オーケストラの中心楽器と言ってもいいかもしれませんね。
各楽器の紹介をする前に、弦楽器でおすすめの曲の紹介をさせてください。
それは、アンダーソンの「プリンク、プランク、プランク」という、弦楽器だけで演奏する珍しい曲。弦楽器は、弦を弓で弾くのが主な演奏方法ですが、この曲は、ピチカート(弦を指で弾くこと)で演奏します。
「プリンク、プランク、プランク」が好きになったのは、私がオーケストラにいたときに、弦楽器が演奏していたのがきっかけ。「可愛い曲で、楽しそうに演奏していていいな〜」と思っていました。弦楽器の新しい魅力を知ることができた曲だとも言えます。
下記をぜひ聴いてみてください!
ヴァイオリン
ヴァイオリンは、オーケストラのメイン楽器。
むしろオーケストラは、ヴァイオリンのためにあると言っても過言ではありません。葉加瀬太郎さんや、高嶋ちさ子さんが演奏している楽器としても、有名ですよね。
人の声に一番近い楽器と言われていて、優しい音から、力強い音まで、いろいろな音を出すことができます。オーケストラでは、主にメロディー担当の第一ヴァイオリンと、伴奏担当の第二ヴァイオリンに分かれていて、すべての楽器の中で、人数も一番多いです。
【おすすめの曲】
サラサーテ:チゴイネルワイゼン
ヴァイオリンのソロ曲。力強さと、難しい早いメロディーが特徴で、ヴァイオリンのいろいろな音色が楽しめると思います。
ヴィオラ
見た目はヴァイオリンとほぼ同じですが、ヴィオラのほうが少し大きく、低い音が特徴。オーケストラでは主に伴奏がメインです。
あまり目立つ楽器ではないですが、中高音が出せる楽器として、オーケストラにはかかせません。
【おすすめの曲】
シューマン:「おとぎの絵本」ヴィオラのための4つの小品 作品113
ヴィオラって、本当に主役になることが少ないんですよね…正直、オーケストラでもあまり音色はわかりません(笑)
そんなヴィオラの音色を、じっくりと聴くことができる曲です。
チェロ
チェロは弦楽器では、中低音の楽器。甘く柔らかい音色が特徴で、私は弦楽器の中で一番好きです。イスに座って、楽器を立てて演奏するので、見た目もわかりやすいですよね。
曲の中でも出番が多く、メロディーからソロまで演奏できます。オーケストラの中でも、目立つ楽器の1つではないでしょうか。
【おすすめの曲】
ドヴォルザーク:チェロ協奏曲
通称「ドヴォコン」といい、チェロ協奏曲の中で、一番有名な曲と言っても過言ではありません。クラシック通には「ドヴォコン」だけで通じます(笑)これであなたも立派なクラシック通!
コントラバス
弦楽器では一番大きく、低い音がする楽器です。伴奏がほとんどですが、その存在感は大きく、まさにオーケストラの大黒柱。
人によっては身長より大きいので、持ち運ぶのは大変です。(基本的にホールや練習場において帰りますが)ちなみに「のだめカンタービレ」という漫画では、身長の小さい女子学生が、コントラバスを背負って運んでいて「コントラバスが歩いている!」というシーンがあります(笑)
【おすすめの曲】
サン=サーンス:「動物の謝肉祭」より”象”
動物の謝肉祭は、全部で14曲から構成されています。”象”は、まさにコントラバスにピッタリだといえるでしょう。象のゆったりと歩く姿を想像して、聴いてみてください。
木管楽器
木管楽器は、管楽器の中でも、木で作られている楽器のこと。現在は金属で作られている楽器もありますが、昔は木で作られていたので、こう呼ばれています。
木管楽器は「リード」と呼ばれる、植物のアシを乾燥させた、薄い板を震わせて音を出しています。オーケストラの中では、メロディーやソロを演奏することも多く、人気のある楽器と言えるでしょう。